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「もっと先になるはずだった狩りの急な決定…十分嵐でしょうに」

めずらしく沈んだ口調の春日に違和感を覚え看守は眉をひそめた
狩りなどこの皇都刑務所では毎度のことで時期のブレも初めてではない

何を気にしているのかと尋ねるべきか考えあぐねていると春日は看守が何を言うよりも先にまた話し始める

「…今年はNo.07も参加ですね」
「あぁ…そうだな」
「……った…」

春日がポツリ、と何か言葉をこぼし看守は首を傾げる
目を伏せた状態の春日の表情はメガネに遮られ何も読み取れない

07の参加に何か気にするようなことがあるのかと看守は春日を見つめる
その視線に気づいたのか春日は先ほどの言葉を言い直した

「間に合わなかった、と言ったんですよ。面談の書類を通したばかりで」
「No.07と誰が面談するんだ?」
「…彼の保護者ですよ、No.07が会いたがっていましたから」

どうして春日が07を保護者と面談できるように手配などしているのか
皇都刑務所は基本的に面談は何か理由がない限り許されない為手配は相当複雑で面倒である
あの春日が善意でそんなことをするとは到底思えない

看守は怪訝そうに春日に問う

「どうしてそんなことを?」
「…さてね…彼にひどいことをしてしまったお詫び…でしょうか?」

ニコリと微笑む春日
それが外面用に作られた笑顔であることを知っている看守は苦笑いをこぼした

そんな事をこの男が本心からいうわけがない
きっとなにか理由があるのだろうが聞いたところで、と看守はそれ以上何も尋ねず口を噤む
春日はまた一口紅茶を飲み政府から渡された狩りの詳細事項を指でなぞった

「今回向こうも相当気合が入っているようですし…もし彼が死にでもしたらと思うと」
「…それはないだろ。同室がNo.205だし」
「そうだといいのですがね…」


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あきゅろす。
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