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07の瞳は不安定に揺れ眉は切なげに寄せられていた
ひどく複雑そうな表情が予想外だったらしく205は驚いた顔をしているが07はそれに気づかない
「…アンタに責められる義理はねぇぞ…どうせ今更だ」
絞り出すような言葉をぽつり、と07は零した
205はそんな07を見つめ肩をすくめながら続きを促す
「何がだ?」
「…俺は…」
821に見せられた己の淫猥な姿が07の頭を過ぎる
もう昔の自分には戻れないということを叩きつけられた気がした
感情なんてどこにもないのにそれでもあの快感は甘く蕩けるようなものでそれを受け入れてしまっている自分の姿が
思い出せば出すほどひどく不安定になる
07は自嘲気味な笑みを浮かべて言葉の続きを吐いた
「ここを出れば元の生活に戻れるって思ってた」
「…」
「でも…多分…俺はもう」
言葉が途切れる
こんなことを言うべきじゃないとわかっている
この男相手にならなおさら
それでももう止まらない
「…誰に抱かれても…もうここに入る前の俺には戻れないんだ」
「なぁ」
「だったら…俺が自分をどう使おうが俺の勝手だ」
自分でも驚くほど渇いた声だな、と07は感じていた
沈黙はもはや気まずいと言えるようなものではない
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