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手に持った瓶の中で揺れる粘着性のある液体に思わずといったように07は後ずさった

「そ、それなんだよ…?」
「何ってローションだろ」
「…ろ…ローション…?」

不思議そうな顔をする07に821は呆れ気味に尋ねる

「いや、初めて見たってわけでも…まさか…お前」
「…見たことない…これがローション…」

真顔で言われ821も少し困ったような顔をする

「…なしでも入るモンなのか?」
「…なんか先走りとかで、こう…ヌルッと…」
「うわ。ありえねぇ」

さらりと言われ07は少し顔を赤くし怒ったようにこちらを睨む
その様子がなんだか意外で821は頭を掻いた

噂で聞いていた07は男との経験は十分にあるはずだ
なのにまるでそんなことを思わせないこの反応

「…本当に…男としたことあるのか?」
「あ、ある…けど…その、ローションは使ったことなくて悪かったな!」
「いや、別に嫌味とかじゃねーから。…とりあえずベッドな」

ぐい、っと肩を押されベッドに押し倒される
じっとアーモンド色の瞳に観察するように見つめられ07は居心地が悪そうに身をよじった

「…あ、あんまり見るな」
「…綺麗な黒髪と目だな。最近じゃその目と髪は珍しい」
「…っそ、そういうこと言わなくていいだろ」

焦ったように言う07に821はなんのてらいもなしに言う


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あきゅろす。
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