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205相手にだって己の身体を好きにされたくないというのに
男に抱かれることなど自分はまったく望んでいない

07の煮え切らない様子に情報屋も少し困ったような顔をした

「…んー案外ガード硬いな」
「ガードもなにも…アンタなら男に身体を売れるっていうのか」
「…必要とあらば。まぁその必要が出ないように立ち回りはするけど」

実際何度か要求されたことはある、となんでもないことのように821は言う
本人に悪気がないとしても07にとってはしゃくにさわらずにはいられない

この男は己のプライドを踏みにじられたことがないのだろう

「…ありきたりなこというけど、あんたには…わかんねェんだろうな」
「その台詞を吐く大多数が甘ちゃんだからな。他人に己を知ってもらう努力もなしに解ってもらおうだなんて甘い」
「アンタ友達いないだろ」

07が睨みつけると情報屋はにこりと微笑んだ
整った顔だけに一瞬ドキリとしたが07はすぐにはっとなり我にかえる

どうもこの男の行動には予測がつかない

情報屋は07に言われた言葉を気にした風もなく当然のように言う

「…友達は不要だ。つるむなら有益な相手だけでいい。無益の付き合いを友情なんて呼ぶのは俺にとって気持ち悪い」
「いまはっきりと確信した。俺はアンタが嫌いだ」
「それはどうも…まぁそんな嫌いな俺にあんたは抱かれるか否かという選択を迫られてるわけだけど」

どうするんだ?と問われ07はまた少し考え込む
この男の人柄だけですでにもう断りたい気分だったがここまで来て、という思いもある

…俺はこんな方法で205のことを知ったとしてそれであいつと顔を合わせられるのか…?

突っ走りで行動してしまったが冷静になってみればこんなことが正しいはずもない


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あきゅろす。
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