side story
ballista
「とゆう訳でー。今日からしばらくお世話になるッス」
「「「…………は？」」」
「おやおや皆さん息ぴったりッスねー」
「いやいやいやいや、何がどうなって“とゆう訳”なんだ？お前今入ってきたばっかだろ」
「あ、そうでしたねー。こんにちはー」
「で、なんなんだ」
「マスター、そんな冷たくしなくても…」
「そうだよ、なんか訳あんだろ？」
「……なんかお前ら今日こいつに優しくないか？」
「ジン君と八咫君はいっつも僕に優しいッスよー。それに比べてナイトレイさんは……」
「なんだその目は」
「きっとー、ナイトレイさんはー、ショタコンだからー、ジン君や八咫君は泊めてあげるんスねー…オウチの中にパラダイス作りたいんスねー、…汚らわしい！」
「ショタコンじゃねぇ！！……って、おい！ジン、八咫、なんだその冷たい目は」
「「別に…」」
「………っ！おい、ヤブ医者…誰が泊めてやらないといったんだ…ただ訳を言えと言っただけだろうが」
「倒産しました」
「「「は！？」」」
「ほら僕お店やってるって言ったでしょ？そのお店が倒産したんス」
「なんでまた…」
「世間の荒波に負けました…」
「………そうか…」
「てな訳でー、再就職先が見つかるまで頼みます」
「再就職って…あてはあんのか？」
「てかさ、ヤシロさん医者で食っていけんじゃね？腕は確かだし」
「ボク医師免許ないんスよー」
「マジでか」
「だから俺がヤブってよんでんだろ」
「でもほら、闇医者とか！」
「ジン何言ってんの？」
「あとは……あ、この店のウェイターやっちゃえば？」
「あぁ！」
「まてまてまてまて」
「絶対いけるって、なぁジン！」
「そうですね、心強いです！」
「あははー、本当スかー？調理配給なんでもしますよー！」
「え？あんた調理もできんの！？」
「本当ですか！？じゃあもうマスターいりませんね！」
「はぁ！？」
「そうときまればさっそくお仕事スね！よろしくッス！」
「よろしくお願いします」
「ちょ、おい待……」
「あ、マスターはやいとこでてください」
「じゃーなーナイトレーイ」
「てめぇら…いい加減に…！」
「ナイトレイさーん」
「なんだ！？」
「これこれ」
「なんだその板……“ドッキリ”？」
「今日はエイプリルフールっスよー！」
「やーいひっかかったひっかかったー！」
「……………てめぇら…」
「ナイトレイ怒んなよー今日は一つだけ嘘ついていい日なんだろー」
「マスター大人げないですよー」
「………(プチッ)てめぇら全員晩飯抜きだー！！」
「えー！？」
「ま、マスター！？」
「じゃ、僕は帰ります。お邪魔しましたー」
おわり。
(伊)
ballista = 嘘つき、法螺吹き
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