side story
実際のところ
「H.P.お前暇なんだろう」
「え、何マスター。急に」
「売れっ子俳優のくせに頻繁にここにくるところを見ると…お前が忙しいようには見えない………結論、お前は失業者だ!!」
「えぇぇぇ!?暇からいきなり失業者にランクダウン!?」
「どうせサボってばっかりいてクビになったんだろ?」
「サボってないし。クビにもなってないし。てゆーかマスターテレビみないの?俺うつってるよ?」
「テレビは見るがお前のうつってる番組はみない」
「ひど。社交辞令でも見てるって言っておこうよ」
「俺は嘘はつかん」
「へー…」
「で、本当のところどうなんだ?」
「だから失業してないって。ただ仕事の数減らしただけ」
「なんで」
「睡眠時間3時間はさすがに体に悪いって事務所がね」
「へー」
「うわ、自分で聞いといてなにその興味なさげな態度」
「ちなみに今の仕事は?」
「主に映画と昼ドラ撮影だね」
「…え、なにお前。昼ドラもでてんのか!?」
「そうさ!なかなかにドロドロしていて楽しいよ」
「あれか!牛革の財布のソテーを食べさせられるのか!?」
「いつの時代の昼ドラ?」
「貧乏な家に生まれた子が裕福な家の子と反対にひきとられるのか!?」
「いつの時代の昼ドラ?」
「兄弟とも知らずに愛し合うのか!?」
「いつの時代の昼ドラ?マスター、悪いけどこの流れ飽きたよ」
「奇遇だな、俺もだ」
「それにしてもマスター結構昼ドラ好きだね」
「あぁ、あのドロドロ感が好きだ」
「意外」
「お前はどんな役なんだ?」
「主人公の弟だよ」
「お前がかっ!?」
「え、その反応も意外」
「お前見た目派手だからそんな役できないだろ!?できてホストだろ!?」
「失礼だね。これでもちゃんとやってるよ」
「ちなみにどんな話だ」
「まだオンエアされてないから言えないなぁ」
「そこをなんとか」
「まぁ簡単に言うなら、金持ちと貧乏な…」
「入れ替わりか………」
「最後まで聞こうよ」
「お前はもちろん金持ちのほうの弟だな?」
「いやそうだけど最後まで聞こうよ」
「お前は貧乏なほうの主人公を愛す、と…」
「え、まぁ…うん」
「でもそれは実の姉だった!!」
「声でか!!いや、だから入れ替わりものじゃないから!」
「え?違うのか?」
「違います」
「じゃぁどんな…」
「だから言えないってば」
「そこをなんとか」
「無理」
「お願いしま…」
「マスター仕事してください」
おわり。
††††††
昼ドラ大好きなマスター。
←→
無料HPエムペ!