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side story
たい焼き


「やぁやぁ、こんにちは!ジン君、マスター」


「あ」


「こんにちは。エイ…シエルドさん」


「あー、ジン君。今は“H.P.”でいいよ」


「めんどくせーなー」


「態度悪いですよ、マスター」


「案ずることはないさ!ジン君、きっとマスターはお疲れなのさ。ほら、よく言うだろう?」


「何をですか?」


亀の甲より年の功


「まったくもって意味がわからん」


「年取ればとるほど亀の甲より腰が重くなって動くのが亀並みにおそくなるって意味さ!」


ちげぇよ


「そっかー、マスターは亀よりのろいってことですね!」


ちげぇよ。てめぇら国語勉強しなおしてこい」


「まぁこの言葉が長年の経験の貴ぶべきことのたとえだということくらいは百も承知なわけなのだけれども」


「ならはじめからいうんじゃねぇ!………それにしてもなんで今日は“H.P.”の格好してるんだ?」


「今までロケでね。近くで撮ってたんだ」


「へー、大変ですね」


「楽しいからいいけどね。で、撮影が予定より早く終わったからきてみたんだ。はい、おみやげ」


「ありがとうございます!」


「中身はなんだ?」


「あ、マスター…」


「たい焼きか」


「美味しいって評判でね。甘いもの嫌い?」


「いや」


「好きです!さっそくいただきましょうか」


「あぁ(モグモグモグモグ)」


「はやっ」


「旨い」


「ほんとうですか?(モグモグモグ)ほんとうだ!美味しいですね!」


「おや、ジン君はたい焼きを頭から食べるんだね」


「へ?」


「うわ、ムゴ


「え?え!?」


「まさかマスターからそんな言葉がでるなんて思わなかったよ」


「てめ…。………頭からかぶりつくとかむごくねぇか?」


「いやだってこれ本物じゃないですし」


「じゃあお前はフランス人形の頭もぎとれんのか?


「うっ…それは…」


「そんなこといってたらたい焼き食べれないじゃん」


「そ、そうですよ!それにマスターだって真っ二つに割ってから食べてるじゃないですか」


「あ?これはちゃんと真っ二つに割って魚の形じゃなくしてから食べてるからいいんだよ」


「よくないですよ」


「だよねー。じゃあマスターはフランス人形真っ二つに叩き割れるの?


割れる


「うわぁ、即答」


「そーゆーてめぇはどこから食うんだよ」


「尻尾かなー?」


「あぁあれだろ。餡を最後に食べたいからだろ」


「え?あー…別に深く考えたことなかったなぁ…」


「とゆうかなんでこんな話しになったんでしたっけ?」


「あん?えーっと…なんでだっけか。」


「あ、マスター。廊下だね」


老化だろ」


「あー、自分で言ったー」


「腹立つなぁ…(つーか俺が年取らないこと知らないくせになんでこんなピンポイントで…)」


「あ、もうそろそろ行かなきゃ。撮影はじまっちゃう」


「え、あぁ。おう、頑張れよ」


「たい焼きありがとうございました!」


「うん、またねー」








おわり。





††††††

グダグダでごめんなさい。



あきゅろす。
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