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摩耗してきているのだと、言う。
その時はどうか殺して欲しい
向こう側の彼に手を振った
リアリストが見た白昼夢
美しいままなど、終れる訳がない
だから家族にはなれないわ
銜えたがり
それだけが、それだけが。
生まれ変わったら結婚しようか
あらゆる言語の語彙を用いても
蘇りかけた記憶を故意に遮断した
罪の色を知った歌姫
言葉は悲鳴の変形でしかない
初めてなんだ。
くだらない独占欲
それらは脆く哀れなエゴイストの儚き終末
今でも渇望に胸を焼く
落下する透明度
滲む世界
醜悪でいて美しい
愛すべき私の哀しき片割れ
痛い目見せてやる
何も知らない君
お手をどうぞ、姫君。
揺れる視界は瞬く間に湾曲
目の前の悲劇を掻き消すかのように
私達は結婚なんてできない
背徳なんて知ったこっちゃねぇ
彼女に抱かれたいと思った
渇望、焦燥、不協和音
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