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君を想う歌声
7
でも、待てよ……


「仲間が庇わないって事は無いんですか?
普通こういう時って、
芋づる式にガーッと捕まったり……」

「和臣、お前少し
警察とか、そういう関連の話、
切り離せって……
そっちの話とこっちの話じゃ
訳が違うんだからよ……」


俺の発言に遥輔さんが
小さなため息を吐き、
後頭部の辺りをガリガリと掻いた。

訳が違うってどこらへんが……?


「この学園はね、特別なの」


顔を顰める俺に気付いたらしく、
理事長が口を開いた。


「力無き者は力有る者に平伏す事となる」


力……?


「権力を持たぬ者は、
権力を持つ者には
逆らえないという事よ」


自嘲気味な笑みを浮かべる理事長に
俺は何も言えずに口を噤む。


「この学園が金持ちが多いのは
知ってるわよね?」


理事長の問いに、
首を縦に振って肯定の意を示す。


「郡司はこの学園内では、
五本指に入る権力持ち、
仲間達が郡司を庇わなければ、
確実に郡司の家を敵に回す事になる。
それだけは必ず避けるハズ……」


つまり……


「間違っても仲間達が
郡司を庇わない訳は無いのよ」


マジかよ……







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あきゅろす。
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