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君を想う歌声
2
理事長はニコニコと笑顔を振り撒き、
遥輔さんの肩をバシバシと叩く。

遥輔さん顔引き攣ってんですけど……


「何よ〜遥輔ったら、
最初からそう言ってくれれば、
話もややこしく
ならなかったって言うのに〜」


ややこしくしたのは理事長じゃね?


「人の話聞かないで
ややこしい事言い始めたのは、
お前だろうが……」


遥輔さんも全く同じ事を
思っていたらしく、
呆れ半分な台詞を口にしている。


「取りあえずそんな事はどうでもいいわ。
今はGの話を聞かせてちょうだい」


理事長は唐突に話を切り上げ、
遥輔さんにGの話を促した。

思ったんだけどさ……
理事長って自分本位だよね……


「………………だからな……
簡単に説明すると、
和臣がGの奴らの暴行現場を
見たって話なんだよ」


遥輔さん……
その説明簡単過ぎじゃないですか……?
てか、Gって不良共の事……?


「なるほど……
だったら、郡司(グンジ)の事も……?」


郡司って……
名字だよな……?


「それを確かめさせねぇと
いけねぇんだよ。
あいつらの写真あるだろ?」

「あぁ、そういう事、
じゃあ、ちょっと待ってて。
確かこの辺に……」


理事長が机の中を漁っている間に、
遥輔さんに促され、
フッカフカのソファーへと腰を下ろす。

理事長が机の中から出す物が、
男と男が絡み合ってるような表紙の
漫画本だったりするけど……
無視して置こう。







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あきゅろす。
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