君を想う歌声
7
俺は理事長という人が、
本当に分からない。
どっからそういう発想が……
「そりゃKAZUの事は、
一ファンとして好きだけど、
遥輔が好きだっていうなら
応援してあげても……
あ、でも、腐女子的見解としては、
遥輔×和臣で固定にしちゃうのは、
勿体なさすぎるよのね……
うん、やっぱりダメね。
私は遥輔だけを
応援する訳にはいかないわ。
許してちょうだい」
理事長は口を挟ませる事無く、
妙な単語混じりの話を言い切った。
フジョシ……?
カケル……?
なんのこっちゃ……
「久音……」
「何? なんと言われようとも、
遥輔をひいきするつもりは無いわよ?」
「ちげーよ」
「だったら何?
もしかしてこれから濡れ場でも
見せてくれんの?」
他人の話聞いてねーし……
「だからちげー……」
「だったら最初っから言ってよ〜」
「おい……」
遥輔さんの額に
青筋浮かんでるんですけど……
「じゃあ早速ビデオカメラを……」
「いい加減に他人の話を聞け!!」
あ、遥輔さんがキレた。
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