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君を想う歌声
6
ホントは新が怖いから、
今すぐ学校に行きたいけど、
何故か理事長室に
行かなきゃならないらしい。


「あぁ〜、なるほど……」

「?」

「では、行きましょうか……」


疑問符を浮かべる俺を余所に、
その子は歩き始める。

俺はその子の半歩後ろを
追い掛けるように歩く。

しかし何度見てもこの子小さいな……
あれ? そういえば……


「君名前なんつーの?」


今更ながら、
名前を聞いてない事を思い出した。

つか、遅すぎか……?


「あ、そういえばまだ
言ってませんでしたね。
僕、桜井剛志(サクライツヨシ)って言います!」


剛志……見た目に似合わず、
随分と男らしい名前で……


「剛志って
あんまり似合わない名前なせいか、
皆からは桜って呼ばれてるんです」


そう言って剛志は苦笑した。

まぁ、確かに見た目と名前のギャップ、
激しいもんな……


「じゃあ、俺も桜って呼んだ方いい?」

「え、あ……どっちでもいいです……」


何に反応したのか知らないが、
顔を赤くしてモジモジしている。

この子は赤面症なのか?







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