君を想う歌声
5
「その笑顔はヤバいですってばぁ!!
天然ですか!? 天然なんですか!?」
「はい!?」
男の子は飛び起きると、
意味不明な事を必死に訴えてきた。
俺が首を傾げると、
今度はがっくりと項垂れる。
一体なんなんだろ……
「………………KAZUって、
こんなんだったんだ…………」
ぐ!!
和臣は216のダメージを受けた!
…………………………。
某RPG風に言ってみた。
ぶっちゃけ虚しい事この上ない。
因みにダメージが216なのは、
俺の誕生日が2月16日だからだったり……
って、俺、誰に言ってんだ……?
「幻滅した……?」
世の女性の母性本能をくすぐる、
哀愁のうるうるビーム発動☆←(だからダサい)
「〜〜〜〜〜〜!!!
そそそ、そんな事ないです!!
KAZUは僕の永遠の憧れです!!」
お、また効いた……
これ男でも利くのか……
前に新にやったら『キモい』って、
一刀両断されたのにな……
「永遠の憧れなんて、
なんか照れるな……
んじゃ、そろそろいい?」
「へ?」
「いや、だから案内……」
何? 忘れてたの? この子……
「あ、そういえばそうでしたね……」
マジで忘れてたのかよ……
この子天然?←(お前だろ)
「じゃあ、案内はいいですけど、
何処に行きたいんですか?」
「ん? あぁ、管理棟ってとこ。
なんか理事長に
会いに行かなきゃならないらしくて……」
.
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