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(レギュ)学生時代







異様な光景を見た。
はじめは唖然とした。
けれどすぐに、ざまあみろと思った。
「あのね!何度言ったらわかるのあなたたちは!ばか?ばかなの?」
エバンズ先輩の怒声が飛ぶ。
その怒りの先にいるのと当然の如くポッター先輩と兄さんだった。
ここまでは、普通。いつものことだ。
異様だといったのは、二人が正座させられているということ。
そして怒られている場所が、朝の大広間であるということだった。
「ああ、エバンズ!怒ってる君も美しいね!」
場違いな発言に笑が広がる。
本当にポッター先輩って頭は良いのにアホな人だよなあ。
なんて思っているとバァンと音がした。
見てみるとポッター先輩が頭を抱えて痛がっている様子だ。
「なんなのよ!人が真面目に怒ってるって言のに!…ちょっとシリウス!笑うんじゃないわよ、あなたも怒られてるのよ?!」
兄さんが笑いころげていた。
もう笑いすぎて声も出ないようだ。
すると兄さんは兄さんでルーピン先輩に頭を叩かれていた。
「い、や、だってよ、リリー、お前やっぱおもしれぇわ!」
ヒーヒーと苦しそうな声が聞こえる。
兄さんもやっぱりアホだ。
エバンズ先輩も気の毒に。
「レギュラス?」
はっとして振り向くとバーティーが怪訝な顔で見つめていた。
「え、何?」
「いや何度呼んでも返事しないし、ずっと百面相してるしどうしたのかなって…。それに、そろそろ寮に戻らないと」
…百面相なんて僕もアホみたいだ。
でもなんだか朝からすっきりした。
ちょっとだけ落ち込みながらもすがすがしい気持ちで寮へ帰ることにした。



あきゅろす。
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