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老緑

おいみどりいろ

盲目であるが故 / 恋とは恐ろしいものですね / あなたが幸福と呼ぶ私の不幸(私が不幸と呼ぶあなたの幸福) / 失望に口付ける / 罪を罪たらしめるボーダーなど元来存在しえないのですよ / 寄り添う微熱 / あなたが知るべきは私がとても冷静であるということ / 仄かな残り香 / そこには残虐さも、丹念な慈しみも存在しません / 突きつけられた顛末 / 心臓からこぼれた / さもなくば私は後悔する / 息継ぎの隙間から哀 / 時間はただ過ぎ去っていくだけなのです / 欲しかった曖昧さ / 何故でしょう、暖かい / 溶けてしまえよ / 辛くも深層への到達 / 青ざめる唇がまるで私への断罪でした / 紳士と蝶々



あんずいろ

ゆらゆら踊る / 墓前で告白 / 転倒するシンデレラ / 例え心を置き去りにしても / キュート! / 溺れるように、恋 / 諦める為の潔さも持ち合わせておりません / 深々粉雪 /足下からひたひたと / 沈黙して沈思 / あたしをとかして / 例えば悲劇と呼ばれるもの / そしてぼくらは愛を知る / すこし悲しいだけなんだ / あなたがちゃんと死ねますように / やさしい音が私を苛む / しらばっくれるのはおよしなさいな / 悲しい声を聞きました / ほらほらお食べ / 飛ばぬだろうさ、羽があってもおまえはね



きんちゃいろ

小指と一緒に約束も紛失 / あなたが私の心さえ欲しがらないなら幸せになれるのはずなの / 麻痺するほどの痛みのなかで / 罪の所在や重さを問うことに意味などありませんけれど / 躊躇いなく振り抜いたバットの先にあるあなたの頭が愛おしい / 哀願動物 / 胸骨のその奥で / あなたが私に与える害が意識的なものであるなら / 悲鳴をあげる余裕もなく / 段々と崩れていきます / 恐れることはありません、世の中とは凡そ不可解であるのが常ですので / きえてなくなれ / こわくないよ、なかないで / とどかないことを知ってた / いつかの為の今 / どこまでが虚構なんだ / ここはとってもさむいところ / 人間は考える葦でありますから / 気付かないで笑ってくださいね / どうして呼吸することはこんなにも億劫なのでしょう










あきゅろす。
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