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いつもの二人


息が切れ、思わず膝に手をつく。汗は大量に流れていて呼吸もままならない。後ろを見ても誰もいない。ああ、追ってきてないんだ、と思うといきなり体の力が抜けた。



へたり、と座り込む。車も、人さえ通らない道路は冷たかった。今日は散々だったな。多分森の中でのことは夢だったんだろう。きっとそうだ、なら私は家に帰ろう。



そう思った矢先に、肩をポン、と叩かれた。



『!!!』


まさか。ねえ、嘘でしょう。あの人、なんじゃ―――



「こんなとこで何してんだ?」


「道路に座るなんて、頭イカれたか?」



その声に私はばっと勢いよく振り返った。そこにはいつもの獄寺君と山本君がいた。いつも一緒にいる二人は本当に仲がいいな、と思った。



『獄寺君、山本君!』


「おっす、乃愛!」


「…よぉ、王城」



私は普通な二人にほっとする。ああ、なんだか疲れちゃった。普通な人に会えた安心感からか、不意に強大な眠気が襲ってくる。



「つーかなんでここに……って王城!?」



頭が、ぐらぐらする。私はそこでぷつりと意識を失ったが、温かいぬくもりが私を包んだ気がした。









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あきゅろす。
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