温かい部屋の中二人きり、誰にも干渉されずに。
「妹子はいい匂いだなぁ〜。」
僕の腕の中に顔を埋めてもぞもぞやっている。
「…くすぐったいです太子。」
なんて幸せなんだろう。
そっと太子の髪の毛に指を絡ませ優しく撫でる。
「ドキドキいってる。妹子可愛い。」
「太子こそ…普段こんなことしないくせに。」
あまえて、ぼくにいちばんちかいところに
胸がきゅんと切なくなって、たまらなくなった僕はそのままギュッと太子を抱きしめた。
「えへへ…なんだか幸せだ。」
「奇遇ですね、実は僕もです。」
ふふと笑い合う二人
「太子、大好きです。」
驚いて笑顔で目を見開く太子。
「珍しく妹子から切り出した…!どうしよう…幸せすぎてはち切れそう。」
ガバッと妹子を抱きしめて瞼にキスを一つ。それから、
「私も大好きだよ」
照れて赤い妹子が可愛い。
真っ直ぐな言葉を二人いはくつも持っているから、何時だって想い合える。
穏やかに流れる時間
『止まってしまえばいいのに』
同時に口から出た言葉に、二人はまた笑った。