8.計算式の弾き出した未来


(ちょっとシカマルが変態な感じで表現もちょろっと出てます)



己の計算式で弾き出した未来は、必ず叶うものだと思っている。そうでなきゃ面倒事に巻き込まれつつも口癖のめんどくせぇを言わずに愛する人の傍にいて厄介事を引き受けている。
昔は馬鹿で何も知らない弱い餓鬼だった少女は、綺麗に成長し知識を得て力もつき英雄と呼ばれる程になった。その少女は今、俺の彼女であり次期火影様といったところだ。
そんな彼女に恋をしたのは、アカデミーへ入学する少し前。忍びになるのも面倒だと思っていたあの頃は、世界なんてどうでもよかった。平凡な生活が送れればいいかなという考えしかなくて、鹿の世話しながら雲を見ていた。
でも、その考えが180度変わったのはナルトに出会ってからだ。最初は男だと思った。それほど髪は短く切られていて幼馴染のいのみたいな女の子らしい服装でもなかったから。
路地裏で泣いてるのを見つけて、何となく近づいてみたらそれはとても綺麗な金色の髪と大好きな青い空の色をした瞳をもっていて一瞬で惚れた。
ああ、こいつを独りにしちゃだめだ。このまま俺がどこかへ連れて行きたい。そう何度も考えては、まだ自分は幼い餓鬼だと気づく。
家に連れ帰れば親父と母ちゃんが驚いていたけれど怒ることなくナルトを受け入れ優しく接しているのを傍で見ていた。
親父には偉いぞと言われたが、それが何の意味を示しているのか知らない馬鹿な俺ではない。いつもどこかで『化け物』と聞いていたから。
こんなにも綺麗な色を持つ奴が化け物だなんて可笑しい話だろ。俺だけに笑顔を向けてくれた時は嬉しくて抱きしめたら、すっげー顔を赤くしてたのを今でも覚えている。
ナルトが女だと知ったのは着替えている最中を見てしまったからで、もちろん上から下までバッチリ見た。もうお嫁に行けないとか言っていたけど、俺の嫁にするから問題ないといえば困った顔をしていた。
そうやって俺の嫁になるんだってナルトに言い続けてもう何年経ったのだろか。最近は一緒にお風呂へ入ろうとしてくれないのはつらい。俺の股間も辛いのだけど、なんとか我慢できる自信はある。
髪も伸びてツインテールにするナルトは、母ちゃんやいのにさくらの協力のお陰もあって女らしい服も着るようになり里一番の美女に成長したと思う。
俺には勿体無いとか言い始めるが、そんなものは気にしない。ナルトは絶対に俺の嫁になると決まっているし、ナルトもシカマルのお嫁さんになるのだと言っているから心配はないが、一応牽制というものもしている。

「シカマルー」
「おう」

金色の髪を風に靡かせながら笑顔で手を振りこっちへ向かってくるナルトに気づいた俺は、ナルトだけにしか見せない笑顔で返事をすればナルトの顔が少し赤くなっているのが分かる。まあ、俺の努力の成果ってやつかな。

「シカマル待たせてごめんってばよ」
「いいって。どうせカカシ先生がまた遅刻してきたんだろ?」

そう言えばナルトが唇を尖らせて、そうなのだと話し始める。今日は三時間も遅刻して任務開始時間がギリギリだったのだと話すナルトの目はつり上がっていた。それでも可愛くて、つい撫でたくなる俺はナルトの頬に触れる。
それに驚くナルトだが、俺のことを信頼し好いてくれるからこそ拒絶しない。擦り寄るようにして目を細める。

「今日は風が冷たかったから結構冷えてるな。家に帰ったら一緒に風呂に入るか?」
「え?あ、えっと」
「今更恥ずかしがる必要ねぇだろ」
「そ、そうなんだけど!でも、一応俺とシカマルは女と男なわけでさ」

まぁ確かにそうなのだが、もう何回もナルトの裸を見ている俺にとっては別に恥ずかしいと思わない。それどころか理性を保つ自信がなくて、つい襲いそうになる。
日焼けした身体にはどこにも傷はなくて胸にある飾りは綺麗なピンク色。吸い付きたくなるそれを何度も見ては唾を飲み込む。
今日はナルトが俺の家に泊まる日であるし、明日は俺とナルトも非番で何も予定はない。つまり、朝までナルトとベッドの上で運動ができるということだ。
触れられなかった日数分を満足するまで味わうとナルトに言えば顔を真っ赤にして馬鹿野郎と言われるが、期待しているような目をしているのが見て分かる。
俺色に染まり続けるナルトが愛おしい。俺のためだけに存在してほしいとさえ思う程。
任務で親のいない家にナルトと二人っきり。夕飯はナルトが作り、母ちゃんに教わった味付だから俺好みでとても美味しい。昔は料理下手で野菜嫌いなナルトは悪戦苦闘していたが、もうお嫁にきても心配ないくらい何でもできるようになった。
早く俺に嫁いでくれないかなんて言うと、ナルトは笑顔で頷く。

「ばあちゃんの許しが出たらすぐに結婚したいってばよ」
「そうだな」

九尾の人柱力であるからこそ火影の許可がないかぎり結婚はできない。子供さえつくることができないのだ。それだけが俺の誤算というものだが、ナルトが火影になれば問題なしということで今はナルトを火影にするべく俺は必死に働いている。

「ナルト、飯食べ終わったら風呂行くぞー」
「わ、分かってるってばよ」

ご飯粒を口走につけたまま顔を真っ赤して言うナルトに俺は近づいてペロリとご飯粒を舐めとる。

「ご馳走様」
「っ!!?」

食器を片付け始める俺の後ろでギャーギャー叫んでいるナルトに気にすることなく風呂へ行く準備をするために急ぐことにした。

「あー、早くこれが毎日堪能できる日にならねぇかなー」

そんな呟きはナルトに聞こえているかは知らない。






end





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変態にするつもりはなくて色々計画的なシカマルを頑張って書いた結果が変態ということになってしまいました。









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あきゅろす。
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