シンデレラの憂鬱 『姫さまー…これからは、そう呼ぶー…いや、そう呼ばせて頂きます』 今だって貴方のあの時の声が、哀しそうな瞳が、静かな声が忘れられないの それはすなわち別れの言葉 ついこの間までは、一緒に起きて、畑で働いて、泥だらけで笑いあってたのに あの日から、あたしはあなたと別の世界の人になった 毎日綺麗なドレスを着て、豪華な食べ物を食べて 今まで何度こんな生活に憧れたか分からないのに、ちっとも楽しく無いの 毎晩毎晩、狂ったように開かれる舞踏会 ××国の王子にも、○○国の伯爵にもお会いしたけれど みんなみんなあたしを"姫"としか見てなくて あぁ、シンデレラが恋するのは王子様、なんて誰が何時決めたの? (あたしはこんなにもあなたが愛しいのに!) |