妄想だもの
団地妻番外編区切り
サービス業だっていうのに、シャンクスは年末年始休みを盛大に取る。
「だってせっかく新しい年になるんだからゆっくり過ごしたいじゃねぇかよぅ。」
単に恋人とイチャイチャまったり過ごしたいんだな…。
別に文句はないのでサンジはありがたく休ませてもらっていた。
(あー…。ちょっと暇かもしれない。)
コタツに横たわりぼんやりと大晦日の特番テレビを見る。
大掃除もとっくに済んでいるし、年越しそばもあとは茹でるだけ。
(別に約束もしてねぇし…。)
サンジの仕事納めの日に送ってもらったきりゾロには会っていない。
年末まで仕事だと言っていたし、年明けまでもう会えないのではないだろうか。
いや、仕事始めになってからだって会えるのかどうか…。
ずっと一緒にいると約束したのは、ついこの前のこと。
それでもサンジはネガティブになっていた。
電話もメールも来ない。
仕事が終わってから家に来るかな?なんて、期待をしていた自分が恥ずかしい。
そう言えば泊まっていったことなんてないな。
溢れるほどの愛を与えてくれると宣言したあの時だって。
さんざん愛し合ったあと、夜ふけに帰ってしまっていた。
一線引いているのだろうか?
なんだか、寂しくて惨めな気持ちになってしまう。
こんなことならジジイのとこに行けばよかった。
年末は帰ってくるか?と聞かれた時、嬉しかったのに用事があるからと断ってしまった。
もしかしたらゾロと過ごすかも・・・なんて、甘ったるい感情があったことは確かだ。
年が明けたらジジイのとこに挨拶に行こうかな・・・。
よし!もう、年越しに蕎麦食べて寝るだけにしておこう!
立ち上がり、わざとドタバタ音を立てて風呂場へ向かった。
*〜*〜*
食べ終えた蕎麦の鉢は置きっぱなし。
テレビも、新年の挨拶を何回繰り返していただろうか。
サンジはコタツに横たわり、うたた寝をしていた。
何時なんだろ?
たいして知りたくもない疑問はあっという間に頭から消え去ってしまう。
再びとろりと眠りに落ちた。
『ブーーーッ』
「ひゃっ!?」
途端に携帯のバイブ機能がサンジの眠りを妨げる。
慌てて携帯に手をかけた。
ゾロ!
☆サンちゃんはメカ音痴だから、スマホじゃないのですな(‘o‘)ノ
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