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妄想だもの
団地妻2烏賊

【新婚編:トレトレピチピチ】


「ゾロ、この烏賊美味いんだぜ。」

サンジがア〜んと促すとゾロは口を開けた。

「うめぇ!!いつだっててめぇの料理は美味いが、こりゃまた絶品だな。」

常にサンちゃんの料理に労いを掛けるマメな男、ゾロ。

「だろ(二重の意味で)!これな、今朝獲れたてなんだって!」

「なんだと?」

ちょっと引っかかった。

「ゾロが仕事に行ってからすぐ、ギンが持ってきてくれたんだ〜♪」

「!(やっぱり!)」

「獲れたてって新鮮で味は違うし、調理する時の感触も違うんだよなー。」

嬉しそうにお話しするサンジの箸から烏賊を貰いながらゾロは考えていた。

「ゾロぉ?」

首を傾げて窺うサンジは烏賊より柔らかくて美味そうだ。

「まさか家に上げたんじゃねぇだろうな?」

問い掛けて口を開ける。丁寧に烏賊を口に運ぶとサンジはにっこりして答えた。

「うん?イカ釣りで早かったから朝ごはんまだだってゆうし、お礼に食べてもらったよ。」


なんてことを!


ギンの分際で、おれの嫁の超絶品極旨手料理を喰うなんざ、100万年早ぇんだよ。

ゾロはギンに思い切り恨みの念を送った。(きっと届いている。)


味わいながら晩飯を食べつくし、手を合わせる。

サンジに向かってちょいちょいと指で呼ぶと、頬を赤らめながら膝先に寄ってくる。

「なに?デザート?」

食後に呼ばれるのはいつものことなのに、未だにもじもじするサンジは可愛らしい。

「いいや、デザートはいらねぇ。」

肩を抱いてくるりといなすとすっぽりとゾロの胸に収まる細い身体。

心配そうな顔で見上げている。

「いらねぇ、の?」

ちょっと目を潤ませて、きゅうと瞑ると眼尻から涙の粒が膨らんでいる。

こんなことぐらいで涙目になりやがって可愛過ぎだろ。

涙をちゅっと吸い取ると意地悪な顔をしてサンジに告げた。

「亭主の留守に男を家に上げるなんざ、しちゃなんねぇことだろ?今夜はお仕置決定だな。」

布団も敷いてない畳の上にサンジを押し倒して乗り上げる。

「え?お仕置なんてやだー!・・・・あっああぁ、ああ〜ぁん。」

今夜もゾロの竿に釣り上げられて、ピチピチと跳ねるサンジだった。




お仕置とデザートの違いは特になし。
  

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