妄想だもの
団地妻8別離
青い蒼い瞳から、ぽたりと雫が落ちた。
「エースを愛してるんだ。」
「ああ。」
ゾロの返事は落ち着いて穏やかだ。
「もう、エース以上に誰も愛せない。」
「…そうだろうな。」
向かい合うテーブル上の煙草の箱に手を伸ばす。
指先が冷たくて感覚がない。
カタカタと指を震わせながら、煙草を抜き取り唇へ運ぶ。
「そういうこった。よっくわかっただろ?まりもマン。」
くわえ煙草でニカリと笑って見せながら、頬を伝って雫が滑り落ちる。
暫し沈黙が続き、静かにゾロは立ち上がった。
サンジも微動だにせず、正面だけを見つめる。
「てめぇの気持ちはよくわかった。」
ゾロが席から離れる様を感情などない瞳に映して、心で大きく息を吐いた。
これで終わる。
やっと、終わる。
この実を成さない関係。
そう思うのにサンジの心には、ザワザワと冷たく恐ろしい何かが這い回っていた。
★
サンちゃん疲れちゃったみたいです。
まりもマン、どうするつもり〜!?(;`皿´)
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