妄想だもの
団地妻5休養
「たまには休め。」
「十分休んでるさ。」
サンジは煙草を持つ手でゼフを促す。
「ジジィこそ休んでねぇだろ。おれが手伝いに行ってやろっか?」
「そんな面した奴に手伝わすほど甘い店じゃねぇ。」
「そんな面ってなんだよ!?」
ムカッついて下唇を突き出すサンジ。
「亡霊に取り付かれたような、今にも死んじまいそうな面してやがる。」
ゼフは少しだけ目を伏せ、すぐにサンジを見据えた。
ピクリと肩を震わせて、サンジは誤魔化すように煙草をくわえる。
「イヤ、取り付いてんのはてめぇだな。居もしねぇ影を追ってどうしようってんだ?」
「居ないわけじゃねぇ…、エースはずっとここにいる。」
胸に手を当て、愛おしそうに小さく撫でた。
「それを休めと言ってるんだ。」
きょとんとする孫に、今まで見せたこともない辛そうな表情で告げる。
「忘れろとは言わねぇ。だが、たまには愛することを休んでもいいんじゃねえのか?エースは怒りゃしねぇだろうよ。」
★
おじーちゃんが心配して団地に訪れて来ました。
まりもマン、またまた登場ならず!
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