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駆け抜けて青春讃歌!
猿飛佐助と目を合わすな。
真田幸村に話しかけるな。
前田慶次に心を許すな。
毛利元就には気をつけろ。

そして。


伊達政宗には絶対に関わるな。





駆け抜けて青春讃歌!





「…‥懲りずにノコノコご苦労なこったなァ?」
「政宗殿、そのへんにしておかないと購買のパンが売り切れる」
「旦那ぁ、それはちょっと可哀相」
「なにを言うか!某の空腹のほうが可哀相に決まっておるだろう!」
「あれ、ナリさんどこ行った?」
「もう購買行ったよ〜」
「Shit!コレの言い訳どうすんだよ」
「ほっとけばよくね?教師になに言われたとこでシカトすればいいし」
「現に悪いのは此奴らでござる」
「だな」

「お前達なにしてる!授業中だぞ!」
「…早速見つかったし。見て分かんねぇのかよハゲ!喧嘩だ喧嘩ー」
「教師に向かってその口の利き方はなんだ!ちょっと職員室までこい!!」
「誰が行くかよバーカ」
「言っとくけど悪いの俺達じゃないからねー?」
「嗚呼、血が…‥後でクリーニング代も請求せねば」


適当に学校行って、適当にサボって気の許せるヤツらと馬鹿やって。売られた喧嘩は高値で買ってやった。手ェ抜いたら相手に失礼だろ?いつだって本気だった。

将来に不安がないと言えば語弊があるが、ハナから期待もしていないのでこれといった問題ではなかった。若いうちはしっかり遊べ、大人達からよく聞く台詞。だからしっかり遊んでんのに気づけば不良呼ばわりだ。まあ、自覚もしてるから別にいいけど。



「あ、そういえばさぁー?ウチのクラス担任明日から産休入るから代わりの新しい教員くるらしいよ?」
「あぁ、そういやアイツガキ孕んでたんだっけ」
「ヤリマンって噂だからどいつのガキか分かんねぇぜ」
「数学の高木でござろうか、それとも体育の村上?」
「案外副担任の岸田かも」
「一時政宗って噂も広まってたよな!」
「そうだっけ?つか、なんで?」
「ただの逆恨みじゃないのー?」

誰の子だろうと俺達には関係ないし、誰がこようと馬鹿で頼りねぇ教員に違いはないだろうから別に興味もない。
生意気だったら口利けなくなる程度にシメるし熱血系だったらシカトするし。どんなヤツがきたところで俺らのスクールライフは変わらない、そう、思ってた。





「今日から産休に入られた中西先生の代理できました、長曾我部です。珍しい名字って言われるんだけど、漢字で書くと〜…」

「…………………」
「………?伊達ちゃん?」
「政宗殿?如何なされた?」
「………やべェ」
「「??」」

直球ストライクド真ん中だ。



「元親せんせーか、お近づきになりてぇな…」
「…おい、政宗どうしちゃったの?」
「なんかぁ〜、中西の代わりにきた教員に惚れたらしいよー?」
「貴様案外惚れ易いのだな」
「ばっか、こんなに焦がれた恋は初めてだっつの」
「…女泣かせがよく言うよ…」

「しかしその長曾我部殿はどうやら“不良”が苦手らしいぞ」
「………Ha…、?」
「今朝方登校中に如何にもな他校の生徒が長曾我部殿を口説いておったが。年下のしかも学生相手に涙目でござった」
「オイどいつらだ俺のMadonna口説いたって糞野郎は」
「マドンナってなに」
「触れてやるな」
「気の毒だったので助けてやったら大層感謝されたのだが…」
「ユキも結構悪さしてるのにな」
「旦那やナリさんは見た目だけじゃ優等生に見えるからねぇ」
「真田テメェなんでそこに俺を呼ばなかった!なにお前だけ元親せんせーのheroになってんだよ羨ましいだろ!!」
「ちょ、暑苦しい…‥っ!!致し方ないでござろう!政宗殿は家が反対方向ではないか!」
「てぇコトはおま、!今日元親せんせーと一緒に学校きたのかよ?!畜生しばらく家代われ!」
「政宗落ち着けって!無茶だよさすがに!」

「俺がどうかしたのか?」
「あ……‥長曾我部せんせー」
「?!もも、ももも元親せんせ‥っ!!??」
「お、おぉ、俺だけど」


ふわふわの綿雲みたいな頭に透き通ったシルクの肌。澄んだ瞳は流れる雲を映し出して、小さな空が広がっている。さすが俺の惚れたヤツだ、そのまだちょっとぎこちねぇスーツ姿もvery cuteだぜmy honey!

「…?だ、伊達君?」
「Oh,せんせー伊達君なんてnonsenseな呼び方止めてくれよ…、政宗でいい」
「ま、さむね、?」

「あーあ、暴走しちゃった」
「ほっとこほっとこ」
「…それにしても酷い迫り振りでござるな…」
「あれは外見でまだ救われているようなものだ」


うっわ、どさくさに紛れて腰に手なんて回してみましたが。なんてeroticな細い腰してんだけしからん。数回撫でつければ肩が僅かに跳ねて躊躇いがちな瞳と鉢合わせた。え、なに、ワザと煽ってるわけじゃねぇんだよな?そんな顔されると政宗君のsadistな部分が元気良くコンニチハしちゃいますけど。

「ちょ、ま、…!伊達君!離れなさい…!」
「せんせーまた呼び方戻ってる」
「先生をからかうんじゃねぇ!」
「別にからかってねぇし、生徒と真剣に向き合うのがせんせーの仕事だろ?」
「屁理屈言うなっ、ぁ!」
「あ、その声かわいー」
「も…、友達待ってるだろ、!!」

「ご心配なく〜」
「どうぞ続けて〜」
「視姦でもする気か」
「それこそなんせんすでござるな」
「佐助やべェ、sadistな部分に留まらず俺のjuniorまでコンニチハしそう」
「はぁ?なんの話?」
「結構元気」
「ちょっと止めてよ〜ポロリするなら便所か保健室行ってよね」
「だってさ。せんせー治してよ」
「ふ、ざけんな…!!」
「ココ腫れたのせんせーの責任」
「握り潰すぞ」
「やってみろよ、ケツの穴2倍に拡張してやっから」

「あ、でも今日明智出張じゃなかったっけ?」
「丁度良い、真田。保健室のspare key貸せ」
「ええぇ〜〜〜」
「駅前のみたらし1ヶ月分」
「ごゆるりと堪能してくだされ」
「Thank you.」
「…………………」



そう言えば、産休に入る前に先生が言っていた。


「先生頑張って〜」

猿飛佐助と目を合わすな。


「みたらしのためでござる」

真田幸村に話しかけるな。


「マサ〜、後で感想聞かせてなー!」

前田慶次に心を許すな。


「薬棚の上から二番目に軟膏が入っておったぞ」

毛利元就には気をつけろ。

そして。



「最っ高のpartyにしてやるよ、センセ?」

伊達政宗には、絶対に関わるな。










近頃のゆとり世代恐ろしいです





(処女喪失とか洒落になんねぇよ!)
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学パロでギャグ、とリクエストいただきました。どこからどこまでがギャグか分かりません笑いのセンス分けてください私に。そしてやっぱりダテチカ贔屓になってしまってすみません。仲良し組が書けて楽しかったです。

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