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愛されたい僕らは

幼い頃から自分の想いを相手に上手く伝えられなかった僕。
言いたい事、伝えたい事を上手く表現出来なかった。だから二人に自らの秘めた想いを伝えるのには苦労した。




…紆余曲折ありながら今の関係を得た僕

事前に二人から承諾を得て、現在の関係になったとはいえ、やはり二人と同時進行で交際するというのは良くないことだと理解している。
それは二人の悲痛な顔を見ていれば一目瞭然で…心は罪悪感で一杯だ。


物事をきちんと決められない優柔不断な自分が、僕は嫌い。


そんなだから僕は…




「おい、明日も早いんだからもう寝ろ」

「あっ…う、うん。」

「…潤、お休み。明日は一緒にお風呂に入ろうね。」

「うん。お、お休みなさい」



ああ…僕は一生赦されないのだろう。

一足先に眠りに就いた二人の顔を見つめながら静かに思う。

普段は今日みたいに三人仲良く過ごせているが、偶に痛々しい程空気が張り詰めその関係は一変してギクシャクする。
まあ、所謂三角関係というものなのだから当たり前の事なのかもしれない。でも二人と気まずくなるのはやはり嫌だ。


きっと恋人をどちらか一方にすれば問題はすぐに解決するはず。だけど、僕にはそれが出来なかった



どうしても…出来なかったんだ。



雅、翔弥、ごめんね

離れられぬ程の強い力で抱きしめられながら、今日も正しい答えは出せないまま静かに眠りに就いた




   *****

「…行ってくる」

「潤、行ってきます」

「雅、翔弥、行ってらっしゃい。気をつけてね。」


いつものように挨拶を交わすと、二人はほぼ同時に出て行く

互いに何だかんだ言いながらも、二人は仲が良いと思う。


二人には二人だけしかわからない、独特の空気感があって…



そんな二人を偶に、ほんと偶に羨ましいなと思ってしまう時がある。…そんな立場にないのに。


今の僕の気持ちと同じように重い扉がゆっくりと閉まって行く。チクリと胸に刺さる小さな痛みに気付かない振りをしてその場から離れた。

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