乙女心はフクザツ うぅ〜、一体何なんでしょう? さっきから、しつこい位に鳴り響くこの胸のドキドキは!!!? ハルが好きなのは、間違いなくツナさんなのに… なんだってさっきからハルの頭の中にはアウトローな彼の姿が、在るのでしょうか これはまさにデンジャラスです!! だけど、いつもハルのことを『アホ女』扱いするあの獄寺さんが、ちゃんと名前で呼んでくれただけなのに…。 はぁ〜 思わず溜息が出てしまいます。 気がつけば、放課後。 一日がもう終わりです 今日のハルの放課後の予定は、ツナさんのいる並盛中に行ってツナさんと一緒に下校する 何時もならベリベリハッピーなのですが… ダメです。 今日は、獄寺さんと顔を合わせると思うとどうしても足が上手く進みません。 何時も優しく名前を呼んでくれるツナさんよりも、昨日たった一度だけ初めて名前を呼んでくれた獄寺さんのことを今日一日十考えていたなんて… どんな顔で彼等に会ったらいいでしょうか? そんな事を考えつつ歩いていると、あれはハルの愛しのツナさんの後姿 ツナさんの名前を叫び、大好きな彼の元へと走り出すと、何ということでしょう。 石につまずき、ハル は、硬いアスファルトへと向って倒れて行こうとしています 痛みに備え強張らせた体は、突然に腕をとられてコンクリートと逆の方向へ傾きました デンジャラスです!?何が起こったのでしょうか 恐る恐る閉じた瞳を開いてみると、ハルは普通にしっかりと道路の上に立っています うん?右腕に感じる妙な違和感に気づいて右腕をみると誰かに掴まれているようで、その先にいるハルを助けてくださった方へと視線を移すと… そこには憧れのツナさんの姿が…ではなく、今ハルの悩みの中心にいるアウトローの姿が。 目があってしまった瞬間 突然にフリーズしてしまい、お礼が言えません 動かぬ頭をまわし、何とかお礼の言葉を言おうとした矢先 彼は、大丈夫か?と声を掛けるでもなく、舌打ちをし、次に聞こえてきたのは、何時もと変わらぬ 『アホ女』 今の一瞬の紳士的な行動への胸のトキメキと 今日一日、昨日のツナさんの家からの帰り道に、彼が突然『ハル』と呼んだ事にドキドキした時間を返してください。 と言わんばかりの想いを込めて今日も私と獄寺さんのバトルは始まるのでした . [*前へ][次へ#] |