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初日7
 
 
…揉めた?やはり俺の事か。
 
 
 
光「鳴海先生、揉めた理由は私が原因ですよね?何かあったんですか?」
 
 
 
俺が静かな顔で問い詰めたのが効いたのか。 
多少、躊躇いがちに話始めてくれた。
 
 
 
鳴「明正が聞いたら嫌な気分になると思うんだが、主任は『明正は大事な理事長の血縁者なのだから危険な部署に入れさせる必要はない』ってな。俺は人を対面的な部分で決め付けるのが一番嫌いでな。だから俺は本人の意志に従いますって言ったら諦めてくれたみたいだ。本当にわりぃな。あの人は少し石頭なんだよ」
 
 
 
そんな事より、鳴海って見た目より良い先生だったんだな。
 
 
 
光「わざわざ話して下さりありがとうございました。ですが、私の方は大丈夫なので気にしないでください」
 
 
 
とは云いつつ、問題はその石頭だ。
 
書類を書き換えやがったらどうしようか?
 
 
 
鳴「まぁ大丈夫だろ。流石に学年主任でも書類を書き換える事はないだろうしな」
 
 
 
俺の気持ちを雰囲気で悟ったのか、主任をフォローする様な台詞を云って俺を安心させた。
 
 
まぁ、鳴海が言うんだし信じとくか。
 
 
 
光「そうですか?本当にありがとうございました」
 
 
 俺が頭を下げると、鳴海はニカッと笑い頭を上げろって云ってきた。
 
 
 
鳴「よし、そろそろ教室に行くか。あと少しでSHRが始まるからな」
 
 
 
時計を見れば今の時刻はAM8:26…30分から始まるのか。
 
 
既に廊下には生徒の影は一人も見あたらなく、皆教室に居るみたいだった。
 
 
 
鳴「S組は4階だ。エレベーターに乗って行くぞ」
 
 
 
今の時間帯では利用する生徒は一人もいない。
 
そのおかげでエレベーターはすぐに降りて来た。
 
 
そして、左右に開いた扉を確認し中に乗り込んだ。
 
 
 

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あきゅろす。
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