プロローグ4
朧「ス､スイマセンシタ……」
あははは………この２人は変わらないな。
俺が原因で言い争いになったと言うのに、微笑ましく口論の様子を眺めながら、そんな事を思う。
俺の為に言い争ってくれる２人を見てると、何だか嬉しさがこみ上げてくるんだよな。
俺は今、所変わって都内某所にある開店前のBar【Again】に来て居る。
このBarは俺達が所属するEmpressって族の溜まり場的存在になっていた。
ここのマスターが元々、Empressの前総長…所謂、創設者だったお陰もあって、有り難く使わせてもらっていたりするんだ。
俺は一応、この前まではEmpressの総長だったりしたんだからな。
何で微妙に過去形が含まれているのかというと………まぁ、実はその理由を話しに此処へ来たんだけどな。
実は――…
俺は高校進学に伴って養父に勧められたWPと言う警察組織が経営、教育を最先端技術で行っている育成学校に進む事になっている。
それだけなら良いのだが、その学校は面倒な事に全寮制になっているので、生活面でいろいろと問題が発生するんだよな。
特にこの先、体面的に一番影響される恐れがあるからな。
学園を抜け出す事も出来なくなる筈だ。
自由に身動きが出来ない総長だと、みんなに迷惑を掛ける事になる。
だから今日はEmpressのみんなと別れるために此処へ来たんだ。
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