食堂=レストラン2
「すごい綺麗な人ー!」
そんな声をBGMに人が沢山いる食堂で空いている席を探した。
黄「ねぇー、空いてる席見つからなぁいよぉー」
今にも泣き出しそうな顔で俺に訴えてきた。
だけど、どこを見回しても席は空いていなくて…参ったな。
光「あぁ、そうだな。…どうしようか?」
黄希の泣きそうな顔のせいか、猫を被るのを忘れるぐらい本気で困り果ててた。
そんな俺に小さくて可愛らしい、此処の制服に身を包んだ女の…いや、男の子が近付いて来た。
「あ、あの!!も、もしよろしければ……この席使って下さい!僕達はもう食べ終わったの、でっ」
それだけ云い切るとその子は俯いてしまった。
な、何?!この良い人は!!何となくその人のネクタイに目を向けると………
えっ、……蒼色って確か……先輩かよ!?
此処の学園には上下関係ってのが無いのか?
やっぱお礼は云うべきだよな?一応、礼儀として。
光「助かりました。ありがとうございます、先輩」
綺麗に笑えてたと思う最高の笑顔を向けると、可愛い先輩は只でさえ真っ赤だった顔がよりいっそう紅くなっていった。
やべ………やりすぎたか?
「い、いえ!気になさらないで、下さい!!」
俯いていた先輩は急に鼻を押さえ始めながら、止める間もなく逃げるように食堂から出て行ってしまった。
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