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転機・意外な展開1
 
そして次の日。

昨日の別れ際に言われた通り、朝食を食べたあと直ぐに生徒会室へ向かった。

その時、どうせ扇も目的地は同じだし誘おうと思って電話したんだが、コール音だけが鳴り響き、全く繋がらないので、仕方なく1人で。


昨日の一騒動で後半は仕事が進まなかったし、溜まっていると思うと行きたくなくなったけどな。

予想通り、生徒会室に昨日の夜には無かった書類の山が新たに積み上げられてたのを見た時は心底後悔した。


「おはよう御座います」

「…あぁ、おはよう」


いつまでも入り口の前で突っ立っては居られないので、一足先に1人で書類の山に手を付けていた要に挨拶しながら、自分に割り当てられたデスクへ向かう。


行事のシーズン時は、入って直ぐの接待室だった場所は片付けられ、幾つもの長テーブルとパイプ椅子が用意されるらしい。

即席みたいだから、この学園には似つかわしくないくらい庶民的な感じだけど、なんかこういうのも良いよな。


自分の席に積まれた山に手を伸ばし、内容をみて見れば『各部署費の報告〈前期〉』と書かれていた。


何これ?新歓と全く関係無いんですけど。


「なぁ、部署の報告書が混ざってんだけど?」

「昨日の内にある程度は片付いただろ。あの後、残りの書類は玲と須賀が処理したと連絡が来たしな」

「ふーん、じゃあコレをPCに打ち込んで行けば良いんだな?」

「あぁ。最後のページに承諾書が挟まっているだろ?不備がなければ会長印を押して俺のところまで持ってこい」

「わかった」


だいたい今からやらなくちゃならない事はわかった。取り敢えずノートPCの電源を入れて、お茶の準備でもするかな。

チラッと会長席の方を見れば、飲み物など置いて無かったので要の分も必要みたいだし。


プラグをコンセントへ差し込み、電源を付ける。起動音が聞こえてきたので給湯室へ向かい、お茶の準備を始めた。


そう言えば、扇と常陸先輩の姿がないな。

扇とは連絡着かないし、てっきり先に来ているものだと思っていだけど、要以外の人の気配は無かった。

じゃあ、昨日みたいにまた新歓の会場とかいうホテルへ向かったのかな?

あとで要に聞いてみるか。


 


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あきゅろす。
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