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焦り・垣間見る手際7
 
それにしても、学園に祐さんが居るとは

てっきりお祖父様と一緒に出張へ行っていると思っていたのに
 
 
なんせ秘書だし
 
 
…そうだ、お祖父様が居ない内に祐さんに聞きたい事があったんだ
 
問題が発生した今、お祖父様は予定より早く学園に戻って来る可能性がある
 
 
なら、今がチャンスなのかも
 
 
光「祐さんが居るなら理事長室に行ってみようかな?」
 
要「…祐、さん?」
 
 
誰だ?と言いたげなニュアンスがどことなく含まれた言い方で聞いてきた
 
 
光「ぁあ、名前は知らないんですね。お祖父様付きの秘書の方です」


要「…何でその秘書が居ると行きたいんだ?」
 
 
と、少しふてくされた様な顔で聞いてくる
 
 
なんだぁ?こんなに質問してくるのって珍しいな
 
けど、聞きたい事ってのは極々、個人的な内容だから人に言う事じゃないし
 
 
 
光「お祖父様が居ない内に祐さんに聞いておきたい事があるんですよ」
 
要「…そうか。なら理事長室に同行するか?」
 
 
なにか考える様な仕草をしたと思うと、そう提案してきた
 
 
光「そうさせて貰えると有り難いです」
  
夜中に訪問するよりも確実に起きている時間帯に訪ねた方が迷惑は少ないよな
 
 
要「なら帰り仕度もしていこう。また生徒会室に戻って来るのも面倒だろ?」
 
光「そうですね、分かりました」
 
 
今まで飲んでいた紅茶を飲み干し、空のティーカップをキッチンの流しへ持って行き洗ってしまう
 
 
自分の飲んだものぐらいは洗わなくちゃな
 
 
その時ついでに要のティーカップも持って行ってやった
 
俺がやらなきゃ放置しそうな勢いだし。こんな事で常陸先輩達の手を煩わせたくない
 
 
要「すまないな」
 
 
キッチンから戻ってきた時、俺に意外にも謝罪の一言が送られた
 
 
光「こんな事でいちいち謝罪してたら謝罪仕切れないんじゃ無いですか?」
 
 
主に常陸先輩とか
 
この性格では常に迷惑を掛け続けていると思うし
 
 
そんな嫌味を含みながら、じとーっとした視線を送り返す
 
 
 

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あきゅろす。
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