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第2柔道場10
 
 
第22試合の結果は焔先輩の予想通り、聡先輩の勝利で終わった。

 
余りに呆気なかったので、時間がそんなにかからなかったみたいだ。
 
休んだ気にもならなかったよ……
 
 
本当の事を云えば、余り疲れてはいなかった訳なのだが。
 
 
そして、ついにやって来た聡先輩との試合。この時をどれだけ待っていただろうか。
 
 
多分、この試合で聡先輩は本気で俺に挑んでくれると思う。
 
 
聡先輩は馨先輩に一度も勝った事が無いとぼやいていたハズだし。
 
その馨先輩を俺が負かしてたんだ。聡先輩が俺に対して手を抜くとは到底思えない。

 
焔「やっと最終試合だ!2S伊東聡に1S明正利光前に出てこい」
 
 
光「結局…焔先輩は最後まで直しませんでしたね?」
 
 
焔「別に直す気なんて更々ないしな」
 
 
聡「まぁ…そうだろうとは思ってたぜ?だが心の中で思ってろよ。口には出すな、腹が立つ」
 
 
やっぱ、普通はそう思うんだよな?俺が正しいんだよな?この人達を見てると普通が判らなくなるんだよ。
 
 
光「聡先輩、どうぞよろしくお願いしますね?」
 
 
聡「利光……俺は…手、抜く気は無いからな」
 
 
光「当たり前です。先ほどの試合をご覧になって、まだ僕に対して手を抜く様でしたら……瞬殺でしたよ?」
 
 
殺す気は全く無いが、それぐらいの勢いでヤるって意味合いだ。
 
だから、殺気も込めた。冗談では無く本気だと分かってもらう為に。
 
 
聡「クっッ!!凄、い…殺気…だな?」
 
 
光「僕もそれなりにやらせて頂きます。焔先輩、始めて下さい」

 
一瞬だが今日初めて本気の殺気を出したのだが、そのままの勢いで戦闘を初めてしまうと怪我じゃ済まなくなる可能性がある。
 
 
唯一、あの状態の俺と対等に戦えるとしたら、身近には要かお祖父様しかいない。
 
 
お祖父様の実力は俺の頭一つ上以上に高いのだけど。
 
 
焔「………こりゃ、本気の利光は見れそうに無いな。頑張って要の所まで行けよ?そんじゃ、試合開始だ!!」
 
 
あぁ、行くさ。だって……こんな面倒な企画を立てやがった要をフルボッコにしたいしな!
 

 


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