裏のある闘い4 坂「お前等〜、こっち注目しろ〜」 そんな事を話して時間を潰していたら、やっと担当の先生が来たらしい。 坂「うっし、皆注目したな?俺がお前等をこれから指導していく坂下だ。よろしくな」 梶「私は副担当を務める梶だ。」 坂下の爽やかさや、梶の必要最低限の言葉しか話さない所は変わり無いが、午前中の授業に見た時よりも簡単な挨拶だった。 坂「今日からドンドン訓練を入れて行きたいんだが、残念ながら俺達はまだ1年の実力が全然判ってないんだよな……」 そこでいきなり話を句切ると、坂下はコッチを……と云うか、俺の後ろに居る要を眺め、お互いにアイコンタクトみたいなものを交わした。 うわぁ、たぶん…いや、絶対に今、発表するんだな。 坂「ということで、冷泉の提案を起用する事にした。冷泉、あと説明よろしくな」 笑顔で要とバトンタッチすると、今まで坂下が居た位置を要に譲り、話安い環境を提供した。 要「今回、畏れ多くも私の提案を聞き入れて頂だいた。そして、晴れて特殊部内での戦闘トーナメント戦を開く事が決まった」 ……トーナメント戦?ここに居る奴ら全員でか? 殆どの生徒が盛り上がる中、俺の頭の中は疑問で一杯だった。 要「尚、私と藤堂は残念ながら審判と記録係りを担当する事になった。審判は私達以外に、教員の方が行う」 はぁ?ずるくないかソレ? まぁ、発案者の責務だろうけど…残念なら俺と代わって欲しい。 だがこれで、要の意図がハッキリした。 このトーナメント戦自体、ある意味俺の為とも云える気がする。 このトーナメント戦で俺の実力を見せつけて判らせろって事だろう。 正直、面倒臭いが高い成績で居るためには、全力……とまでは行かないが、ある程度の力を見せれば良いんだよな。 じゃあこのトーナメント戦、優勝しなくちゃな。 要「それから、今回のトーナメント戦優勝者は俺と手合わせして貰う。」 うわぁ、きた。コレも来ると思ってたよ。 あの要が審判だけで終わるとは思ってなかったさ。 [*back][next#] [戻る] |