[携帯モード] [URL送信]

小説
かごめかごめ〈幸村

かーごーめ かーごーめ
かーごのなーかの
とーりーはー

「いーつーいーつー
 でーやーる」
「なんじゃ、不気味な歌うたっとって」
「不気味…は失礼ですよ仁王君」
「不気味ナリ」

あたしの首に手を回しながら不気味不気味言っているペテン馬鹿とと似非紳士野郎の頭をぶつけた。
背後から唸り声。こっちの方がよほど不気味だ。

「なにすんじゃゆう」
「痛いです」
「君らの顔の方がイタイよ」
「言ってくれるな」
「お仕置きしましょうか」
「…せーいちー」

こんな時は助けを呼べ。
もしくは自力で逃げろと教わった。
なので、何処にいるかも分からない悪友の名を呼ぶ。
と、焦る男二人。

「ちょっ、うそ、嘘ぜよ!!」
「そ、そうですよっ!」

「呼んだ?」
「「ヒッ」」

流石悪友。何処にいても駆けつけてくれるヒーローだね!ちなみに彼がピンチの時は駆けつけます。

「うん。歌うたってたらね、そこのペテン馬鹿と似非紳士がバカにしてきたの」
「へぇ、ちなみにどんな歌?」
「童謡。かごめかごめ」
「いい歌だね」
「でしょ。…不気味だって言われたんだけど」
「へぇ」

ガタガタ、とまでは行かないけど青ざめて逃げ出す準備をしている二人。はっ、無駄だぜ。

「じゃあ、仁王と柳生。もう少しで部活始まるから、先にウォーミングアップということで、校庭百周」
「ええええっっ!」
「ゆ、幸村君それは…」
「いってらっしゃーい」

流石精市、笑顔が怖いぜ。

「ゆうは、俺とデートしよう」
「やった」






…………………
オチなんか無いんだぜ。
ただ、幸村君を出したかっただけ。

[*前へ]

あきゅろす。
無料HPエムペ!