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眺めるばかりで<036>(少佐)



「ねぇヒュウガ」

「んー?どうしたの?」

「ヒュウガってココア作るの上手いよね」

「そう?よくわかんないけど」

「うん。ヒュウガのココアはなんか柔らかい」


思い出したかのように呟かれた言葉に内心戸惑う。
そうする間にも事の張本人は何事も無かったかのようにココアに再び口をつけていた。
事実、彼女にとってなんてないただの発見の一つなんだろう。
が、何となくしてやられた気分だ。



「(まったく、言ってくれるよ)」



無自覚だからタチが悪い。

打算の上に弾き出された言葉でなく、心の言葉だから。


これまで適当にあしらってきた、どんな欲に濡れた言葉とは違う。



「任務の後、これを飲んでやっと“帰って来た”って思えるし」


「あったりまえじゃん!ありったけのオレの愛を込めてるんだから!」



これだから子供は嫌なんだ。



036:眺めるばかりで


望んじゃいけない。

彼女はもう、
あの人の“タカラモノ”だから。





―――――

そして、久々に07書いたけどやっぱりヒュウガに良い目を味あわせるつもりは無いらしいぜ!(ホントはもっと長く&ポカポカにするつもりだったのに何故かこんなんに………orz)

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あきゅろす。
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