[携帯モード] [URL送信]
感染するのは、<012>(参謀)

ペンの先が紙の上で滑り回る音が微かに聞こえるほどに静まりきった空間。

時たま響く押印時独特の鈍い音と振動がまた心地良い。



けれど、比例するかのように体内へ配属された情報処理係は暇になる。

とうとう仕事の粗探しを始めた彼らは禁断の領域に手を出してしまった――








「アヤナミってさ




愛人とかに会ってる暇あるの?」





心地良く刻まれていたリズムが崩れた。



……勿体ない…

途端、欠乏感に溺れ名残惜しさを覚える



「…ハァ」

しかしそれもまた彼自身による、盛大な溜息によって満たされた。


「本当に……、私にそんな暇があると思っているのか?」

珍しい。
眉間にシワが寄ってるよ


「無いなぁと思って。」

だっていつも一緒にいても一度も見たことが無いから気になったんだよ
気を使わせてるんじゃないかなぁって。



「…囲ってる者がいるなら?」


「邪魔する気はないよ」

そんなの決まってる



「どうするつもりだ?」


「どうしよう…、ヒュウガかコナツに匿ってもらうとか」

―隣―ココはその人に返さなくちゃいけない



「………なら、」

ああ、聞かなきゃよかった。



「尚更放してやるわけにはいかぬ」


「へ?」



『放してやるわけにはいかぬ』……?



「それともソコは居心地が悪いか?」

それはつまり


「………正気?」

ここにいても良いととってもいいのだろうか……?

「戯れ言ととりたいのならば、そうとってもかまわん」


「良いの?ここにいても。邪魔じゃないの?」

「二度も言わせるな」











012:感染するのは、

(渇望と充足)





お題提供:追憶の苑様【切情100題】








ホントは私にとって貴方だけが大切の中の1番で、『トクベツ』で、
貴方の中の1番とか特別が欲しいし他の誰かに譲りたくなんかないけど、小さな子供のように泣き縋って止めることは出来ないから聞き分けの良いフリをするしかないの。










本日3つ目あやたーん!^^(ぶっちゃけストックですが。←

*←→#

5/16ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!