広い世界の夢物語 2 岸に上がったビビに、ゾロが間に合うか訊ねる。 ラクダのマツゲに乗ってもたぶんギリギリだ、と言うビビの答えに、それじゃ2人しか乗れないとウソップが口を挟む。 そこに砂煙をあげて、カルーに乗ったマルロスが現れる。 「皆さん、無事ですか?」 「マルロスさん!!それにカルーと超カルガモ部隊、迎えに来てくれたのね!?」 ビシッ、と敬礼する超カルガモ部隊にビビが喜び、ナミ達も安堵する。 カルーから下りたマルロスは、ルフィの姿が見えないことに疑問を口にすると、ウソップがクロコダイルと一騎討ちをしていると簡潔に答える。 一瞬、大丈夫だろうかと心配したマルロスだが、ルフィを信じることにする。 「超カルガモ部隊なら、反乱軍より先にアルバーナに回り込めるわ」 「そこでひとつ提案なんですけど………」 リュックから揃いのマントを取り出し、マルロスは考えていたひとつの作戦を話す。 おそらく、ビビが反乱軍を止めないようにバロックワークスもアルバーナに集まり、こちらの到着を待っているはず。 その狙いがビビを殺すことならば、揃いのマントと言うカモフラージュで誰がビビか判らなくして、バロックワークスを引き付ける囮になる。 簡単にそう説明したマルロスの作戦に、時間もないしそれで行こうとすぐに決まる。 「でも待って。もしもの時のために、マルロスはビビの護衛をお願い」 ナミの一言に、ナイト役なら俺に任せてくれとサンジが名乗りをあげるが、ナミは首を振る。 サンジには、バロックワークスを相手に思いっきり暴れてもらう予定だ、ときっぱり断る。 そして、誰かを守りながら戦うならマルロスが一番慣れているはずだから、とビビの護衛にマルロスをつける。 「ちょい待て、ナミ。2人ずつペア組んで囮になるんだろ?マルロスがビビの護衛なら、人数が合わなくなるぜ?」 「大丈夫よ、考えがあるから。ほら細かいことはいいから、さっさとクジ引いてペア決めて」 強引なナミに言われ、それぞれにクジを引く。 [*前へ][次へ#] |