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広い世界の夢物語
青海へ帰還

ふわりふわりとした空の旅は、唐突に終わりを告げた。
風船のように膨らんでいたタコが急に縮み、メリー号を支えられなくなり重力に従い落下。
かなりの高さから落ちたため、水柱が上がり、船上に水が降り注ぐ。
衝撃もかなりのものがあり、甲板に叩きつけられたクルーは身体のあちこちをぶつける。
まだ揺れる船の上、何とか身体を起こしたクルーが互いの無事を確認し合う。
空気漏れでもしたのか、タコはそのまま少し遅れてメリー号に落ちてきて、ルフィの顔面に着地する。

「ハァ………………!!でも……何とか着いた……死なずに……お前……ありがとな……!」

タコを顔から引き剥がし、そう言ったルフィの言うように、確かに何とか全員生きて帰ってきた。
海が青い、そんな当たり前のことが不思議な程、新鮮に感じられた。
皆が空を見上げ、もう遥か彼方に遠ざかった空島を思う。
夢でも見ていたかのようだが、間違えようもなくあれは現実。
何人かはまだ包帯を巻いたままで、時折引きつったような痛みを覚える火傷の傷に、夢とは思えなかった。

「よーし……野郎共〜!!帆をはれ〜〜〜!!行くぞ次の島〜〜〜!!」

ルフィの号令に、マルロスは右手を庇いながら立ち上がる。
少しは休ませろ、とウソップがぐずぐずと動こうとしないが、波が少し変だと言うナミの言葉の直後に現れた大波とシーモンキーに、全速前進と叫んで船を走らせる。


 

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