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広い世界の夢物語


と、さっき何処かへとハゲ鷹の背に乗って飛び去ったはずの動物が、サラサラと何かを描いている。
そして、逃げようとしていたらしいナミに描き上げたそれを、自慢げに披露する。

「わっ、うま―――い」

それは、ルフィとゾロ、そしてナミの似顔絵。
なかなかの出来映えに、ナミが手を打って褒める。

「これで逃げ場もないってわけね!!」

顔がバレてしまえば、もう逃げようがない。
鬼のような形相のナミに、ビビが小さく謝っている。
改めて、動物を乗せたハゲ鷹が飛び去り見えなくなってから、マルロスは建物から出る。
身を隠していたおかげで、どうやらマルロスの存在は知られずに済んだらしい。

「お、マルロス」

「何だか大変なことになりましたね………取り敢えず2人共、傷を見せてください」

隠れてたのか、と責めるでもなくゾロに言われて、変な動物が居たから出てくるのを躊躇ったと言えば、ルフィが面白かったのにと笑う。
そんな2人の傷を消毒して、膝を抱えて落ち込むナミに振り返るが、何と声を掛ければ良いのやら。
ビビが必死に慰めようと、10億ベリーには程遠いが自分の貯金ならあげられる、と落ち込むナミに話し掛けている。




「ご安心なされいっ!!」

突然の声に振り返れば、何とも珍妙な格好をしたイガラムが居た。
もしかしなくとも、ビビに扮したつもりなのだろうか。

「うはーっ、おっさんウケるぞそれ、絶対!!」

大笑いするルフィは放っておいて、イガラムはビビを始め全員に言い聞かせる。

「いいですか、よく聞いて下さい。B・Wネットワークにかかれば、今すぐにでも追手はやってきます。Mr.5ペア没落となれば、それはなおのこと……!!」

そして、参考までにと付け足されたクロコダイルの情報は、かつて8千万ベリーの賞金首だったこと。


 

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あきゅろす。
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