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広い世界の夢物語


水路の突き当たり、外へと通じる大きな鉄扉が開かれる。

「フ――――ッ、出たァ!!本物の空!!」

器用に折れた船首の付け根に立ち、ようやくクジラの外に出られたと喜ぶルフィの声が響く。

「こいつらどうしよう」

「捨てておけ、その辺に」

「捨てっ!?」

当たり前のように言われた言葉に、マルロスが驚いたように反応する。
人に対して、その辺に捨てておけだなんて、普通は言わない言葉だろう。
あまりな言い方に、マルロスが驚いて戸惑っているうちに、本当に2人組が海に投げ捨てられる。
あぁ本当に捨てられた、とマルロスが唖然としていることに誰も気に掛けない。

「―――で?お前ら何だったんだ?」

「うっさいわよ!!あんたには関係ないわ!!」

海に放り投げられたことで、気絶していた2人が目を覚ましたようだけど、結局何者なのかは判らないままだ。
いまいち訳の判らない捨て台詞を残して、2人が泳いで遠ざかる姿を見送って、船は一旦岬に向かう。


 

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あきゅろす。
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