広い世界の夢物語
３
「船に乗れ!!もうここにはいられねェ!!ほら見ろ、大漁っ!!金持ちになった!!」
背中に背負った袋の黄金を見せびらかし、ルフィは早く逃げるぞとロビンを急かす。
巨大な大砲のような布包みを持ってきた住人達は、もう行くつもりだと慌てて待ってくれと怒鳴る。
「待て待て待てと呼ぶがてめェら!!」
「おォ!!言ってやれ、ウソップ!!」
「命を賭けて!!はるばる来たこの空島の!!世に伝説の!"黄金郷"!!誇り高き海賊様がっ!!手ぶらでオチオチ帰れるかってんだァ!!」
「ロビンちゃ〜〜〜ん、急げ、捕まるぜ〜〜〜!!」
格好をつけたウソップの後ろから、サンジが甘い声でロビンを呼ぶ。
住人達は、捕まるって何のことだ、と騒ぎ立てる。
そして、苦労して持ってきた布に包まれた黄金の柱を受け取ってくれないのか、とロビンに問い掛けると、ロビンは笑顔で振り返る。
「ふふっ、いらないみたい」
「ええ!?」
そう言い残して、ロビンは逃げ出したルフィ達を追い掛ける。
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