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広い世界の夢物語


「それが"衝撃貝"、与えた衝撃を吸収し、自在に放出する。本来、手の平に手袋やバンテージで固定して使用するのだ。正確にヒットすれば、威力は並の人間を死に至らせる力を持つ」

ガン・フォールの説明を聞いたサンジは、ウソップに呼び掛ける。
あのダンゴ神官が使ってた、と言うそれの威力は、サンジ達自身が身をもって体感している。
打撃は効かないはずのゴム人間のルフィでさえ、"衝撃"は効果的だったらしい。

「古代の空島には、さらに凄まじい貝が存在したと聞く」

「ていうか先言っとけ!!ビビっただろ!!」

「"排撃貝"という絶滅種は、この"衝撃貝"の10倍もの放出力を誇ったそうだ。だがその強すぎる衝撃は使用した本人の命さえ危ぶめるという諸刃の刃……さすがにほとんど使われる事はなかった様だな………」

ガン・フォールの説明に、ウソップはまるで兵器じゃねェかと怯え、ナミはもっと日常的なものかと思ったと言う。
マルロスも、ナミと同じように思った。
コニスの家で見た限り、生活に欠かせない道具であり兵器ではない、そんな印象だった。

「―――だが、人が便利だと思う物には必ずそれに反する悪用方法があるものだ。使う人間次第でな。貝は極めて便利であるが……それゆえ、戦闘に用いればそれだけの力を生んでしまうのだ」

そう言うガン・フォールは、料理をあたためる"熱貝"を槍に仕込めば、高熱を発する"熱の槍"になる。
さらに、火を貯える"炎貝"を鳥の口内に仕込めば、"炎を吐く鳥"を生むと説明する。

「あ……昨日のあの神官……」

「あ、そうか。昨日、マルロスとチョッパーがそんな話してたな」

ウソップの言葉に、マルロスは頷く。
ガン・フォールは、貝の種類すら知らぬ青海の者では見極める事もできん、と言葉を続ける。
空の戦士達は、それらを鍛練により使いこなすと。


 

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あきゅろす。
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