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広い世界の夢物語


「そうだ、ちょうどいい。今、漁に出ていたのですが"白々海"きっての美味中の美味!!"スカイロブスター"など捕れましてね。家にいらっしゃいませんか、"空の幸"をごちそうしましょう」

「いいのか!?行く行く!!」

「空島料理か、おれも手伝わせてくれ!!」

コニスの父、パガヤの言葉に両手を挙げて喜ぶルフィと、空の料理に目を輝かせるサンジ。
満場一致でパガヤの家に行くことに決まりかけた中、一人ウェイバーを見ていたナミが不思議そうに問い掛ける。

「これ、どんな仕組みなの?風を受ける帆もないし……漕いでたわけでもない。何で海を走ってたの??」

「…………まあ、"ダイアル"をご存知ないのですか?」

「"ダイアル"!?」

コニスの驚いたような言葉に、こちらも驚く。
"ダイアル"とは何か、それを聞くより早く好奇心旺盛なルフィが、おれでも乗れるのかとパガヤに訊ねている。
乗り方は随分と簡単で、船底にアクセルとブレーキがあり、それを踏んでスピードを調節するらしい。
試しに、と乗り込んだルフィがアクセルを踏み込んだ途端、勢いよくウェイバーは走り出す。
だが、雲の海を走り出してすぐに船体がガクンガクンと左右に揺れ始め、最後には大転倒。
ビーチで見守っていたゾロが、この上ない大転倒だな、と呟く程見事にこけた。

「ああ大変、おケガはないかしら!?」

「何て事だ。すいません、ウェイバーをお貸しして、すいません」

大変だと慌てるコニスとパガヤに対して、仲間は冷静で。

「―――そういや、能力者にこの海はどうなんだろうな……」

「そうか、普通の海とは違うからなァ。もしかして浮くかもしれねェ」

呑気なゾロとサンジの言葉に、マルロスはそれもそうだな、と頷いて見守っている。

「あぷ……」

「沈んだ」

「ダメか」

「あれ?沈んだらダメなんじゃないか?ここには海底がないんだから」

マルロスの言葉に、ようやく我に返ったゾロとサンジが雲の海に飛び込み、ルフィの救出に向かう。
そして、何故か同じように海に飛び込んだチョッパーを助けるために、ウソップも海に飛び込む。


 

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