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広い世界の夢物語
空島

滝は上層へと、螺旋状に続いている。

「どうなってんだ、こりゃ……!!雲が帯状になって、まるで川みてェだ……!!」

「自然にできたものとは思えないわ」

「自然じゃねェだろ、こんなもん!!」

川のようなそれを進むと、光の点が見え、やがてそれが出口だと判る。
神の国スカイピア、と書かれた看板を飛ぶように通りすぎた次の瞬間、メリー号は穴から飛び出した。

「島だ…!!"空島"だ〜〜〜!!」

エビの背中から放り出され、白い海に着水したメリー号を島に寄せる。
すぐさま、ルフィとウソップ、チョッパーが船を飛び降りて海岸に走る。

「うほ――――!!この島、地面がフカフカ雲だ!!」

「ギャ〜〜〜!!空島〜〜〜!!」

大はしゃぎする声が、辺りに響き渡る。
ゾロが錨はどうすんだ、と問い掛けるが、どうでもいいだろと返されてしまう始末で。
まるで夢だ、と言いながら錨を下ろすゾロの傍らで、サンジがズボンの裾を捲りひゃっほ〜うと、ルフィ達に負けず劣らずのテンションで飛び降りる。
と、着替えてきたナミが、つい空までつれてきてしまったサウスバードにつつかれている。
散々ナミをつついてから、何処かへ飛び去るサウスバードに、人がいるから生きていけるだろとゾロが言う。

「錨は?」

「刺した……例の……フカフカの雲が、この島の基盤らしい」

ナミとゾロが話していたら、下でナミと同じように着替えてきたロビンが、ナミに問う。

「……ねえ、"スカイピア"って……」

「ええ……ルフィが見つけた地図にあった名前よ!空から降ってきたあのガレオン船は、200年も前に本当に、ここに来てたのね。あの時は正直こんな空の世界、想像もつかなかったけど」

そう言って、ナミは船を飛び降りる。
そして、体感しちゃったなら疑い様がない、と笑ってルフィ達のいるビーチへ走る。


 

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