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広い世界の夢物語


しばらくして戻ってきたルフィ達は、滝のような雲の下に門があったと言う。
ここ抜けたらわかるさ、と迷路のように入り組んだ雲の隙間を案内するルフィとウソップの指示に従い、途中で少し迷いながらも抜け出す。

「……あ!!」

「なっ!?」

「確かに……」

目の前に現れたのは、大きな門とその後ろを流れる雲の滝。
門には"天国の門"と記されている。
ウソップは縁起でもねェと震えるが、ゾロやサンジは案外もう死んでるのかもなんて言って、チョッパーが驚いてルフィが笑う。
マルロスとしては、自分達が死んだとは思っていないが、相当おかしな世界にいることは理解していた。
と、門に近づいたメリー号に気付いてか、誰かが出てきた。
カメラを片手に構え、写真を撮りながらこちらに声を掛けてくる。

「観光かい?それとも……戦争かい?どっちでも構わない、上層に行くんなら入国料1人10億エクストルおいていきなさい。それが「法律」」

老婆の言葉に、エクストルがベリーなら幾らなんだろう、とマルロスは考える。
空の騎士は、こんな大事なことも教えてくれなかったのだ。
ナミが不安げに、もしお金がなかったら、と老婆に問い掛けると、通っていいよとの答えが。
「法律」と言いながら、強制力はないなんておかしな法律だとマルロスが思う。

「――――それに、通らなくても……いいよ」

「?」

「あたしは門番でもなければ、衛兵でもない。お前達の意志を聞くだけ」

意味深なその言葉の意味を問い質すより早く、ルフィが金はないけど通るぞと宣言する。
老婆が人数を確認した直後、突然船底から大きなハサミが現れて、フライングモデルの翼の残骸を掴む。

「"白海"名物「特急エビ」…」

雲の下に潜んでいた大きなエビが、メリー号を背中に乗せて滝を昇る。


 

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あきゅろす。
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