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広い世界の夢物語


チョッパーが、さっきの仮面の男が雲の海を走っていた疑問をぶつければ、空の騎士はまずはビジネスの話をしようと切り出す。

「我輩、フリーの傭兵である。ここは危険の多い海だ。空の戦いを知らぬ者なら、さっきの様なゲリラに狙われ空魚のエサになるのがオチだ」

そこで、空の騎士は1ホイッスル500万エクストルで助けてやろう、と提案する。
だが、麦わらの一味は一様に首を傾げる。
格安であろう、と慌てる空の騎士に、逆に問い返す。

「だからそのエクストルって何なんだよ、ホイッスルがどうのってのも」

「………………!!おぬしら……ハイウエストの頂から、ここへ来たんじゃないのか?ならば、島を一つ二つ通ったろう」

「だから、何言ってんだ、おっさん」

疑問符を飛ばすルフィ達に対して、マルロスは不意に嫌な予感がした。
もしかしたら、空へ来る道は他にもあったんじゃないだろうかと思ったら、ナミも同じ疑問を抱いたようで。
その疑問をぶつければ、空の騎士は驚いたように返す。

「……何と!!あのバケモノ海流に乗ってここへ!?……まだそんな度胸の持主がおったか……」

「……普通のルートじゃないんだ……やっぱり……」

空の騎士の答えに涙を流すナミに、聞いていたルフィは着いたからいいじゃねェかと言うが、もっと情報を集めてからでも来れたことに腹が立つのだ。
だけど、それを聞いていた空の騎士は他のルートではクルーを欠くことになっていた、と説明する。

「100人で空を目指し、何人かが到達する。誰かが生き残る、そういう賭けだ――だが"突き上げる海流"は全員死ぬか、全員到達するか。それだけだ。0か100の賭けができる者達はそうはおらん、近年では特にな。度胸と実力を備える、なかなかの航海者達と見受けた」

空の騎士の称賛に、今まで空島コワイと呟き続けていたウソップが急に元気になる。


 

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あきゅろす。
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