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広い世界の夢物語
10

"空島"への行き方を説明してやるから、クリケットが外へ出て来いと言う。
それに、夕飯の支度をすると言うサンジと後で聞かせてもらうわと言うロビンを残し、他のクルーが外の切り株のテーブルに集まる。
が、ゾロは座り込むと同時に夢の中へ。
マルロス達はいつものことだ、と大して気にもせずにクリケットを見る。

「いいか、おめぇら。まず……"空島"についておれの知ってる事を全て教えてやる。何もかもが不確かな事だが、信じるかどうかはおめェら次第」

「うん、信じる」

「早ェよ」

即答で頷いたルフィに、ウソップが突っ込みを入れる。
それを軽くスルーして、クリケットは海を指し示す。

「この辺の海では、時として真昼だってのに一部の海を突然"夜"が襲う奇妙な現象が起きる」

その言葉に、ルフィが手を挙げてそんなことがあったぞ、と言う。
ウソップやチョッパーも同意を示し、ナミとマルロスも頷く。
夜が来た後に怪物が現れたことも伝えるが、今は巨人のことはおいとけと言われる。

「突然来る"夜"の正体。それは極度に積み上げられた、雲の影だ」

「それって……積乱雲のことですか?」

「でも、雲がかかる程度でできる闇じゃなかったわよ」

首を傾げるナミとマルロスに対し、ルフィ達は雲の多い日はくもりになるんだぞ、と訴える。
そんな麦わらの一味を一喝し、クリケットは話を続ける。


 

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