[携帯モード] [URL送信]

広い世界の夢物語


その時だった。
突然、辺りが真っ暗になったのだ。
一瞬夜かと思う程、暗くなった海にマシラの船ではクルーが何やら怯え出す。
突然来る夜は怪物が現れる前兆だ、とか何だとか騒ぐマシラのクルーを見つめていたマルロスは、ふと海面に影を見つけた。
ザバッと海面下から放り上げられたのは、何やら荷物を背負ったルフィ。
気を失ってるらしいルフィを、ナミが叩いて起こそうとしている。
その間に、ゾロとサンジも海から上がってくる。
急いで船を出せ、と言うゾロとサンジは、海には猿がいたんだと口々に言う。
いつもは仲が悪いのに、こういう時だけは息が合うらしい。

「海には猿がいたんだ!!」

「きっと海獣の一種だ」

「そいつが途中までルフィと仲良くしてたんだが」

「サル同士だからな」

「おれ達が船から拾ったこの荷物を見て、急に暴れ出しやがったんだ」

「暴れる事、ゴリラのごとしだ!!」

その猿についてウソップが簡単に説明し、ふとカメの様子がおかしいことに気付く。
ゾロとサンジは、その巨大なカメの姿に今初めて気付いて、驚きの声を上げる。
気を失っていたルフィが目を覚ました時には、船を出そうとクルーが走り回っている。
ルフィは、何故夜なのか疑問符を飛ばしながら、麦わら帽子を被り直す。
その時、海面から何かが飛び出してきた。

「ん待てェ!!お前らァ!!」

継ぎ接ぎ修理をした船縁に降り立ったのは、サルベージ野郎ことマシラ。
船の上で暴れられたらマズイ、とゾロが刀に手をかけた時。
マシラの船から、震えた声が飛んでくる。
危ないと叫び、何かを指差すマシラの船のクルーに、麦わらの一味も振り返る。


 

[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
無料HPエムペ!