広い世界の夢物語
空島
何で、とクルー皆が驚く中、空から降ってきたガレオン船はメリー号のすぐ隣に落ち、その衝撃にクルーは船にしがみつくのが精一杯。
これは夢だ、と騒ぐウソップとチョッパーに対して、サンジはルフィにも声をかけて船を守ろうとする。
マルロスも、落ちてくる大きな木片やら壊れた樽やらを蹴り飛ばし、船が壊れないように身軽に飛び回る。
ウソップは、夢だと証明しようとしてか一度目を閉じ、そしてゆっくりともう一度目を開いたその先には、ウソップ目掛けて降ってくる人骨。
悲鳴を上げるウソップには構わず、マルロスは大きく揺れる船の上を飛び回る。
そうしてどれだけ経ったのか、ようやく揺れが治まる。
空を見上げても何もない、だけど空から降ってきた船。
一体どうなっているんだ、と訝しむクルーの後ろで、ナミが慌てた声を上げる。
振り返ると、左腕につけたログポースを見つめたナミが、ログポースが壊れちゃったと言う。
指針は上を指し示したまま、動く気配を見せない。
「……違うわ…より強い磁力をもつ島によって、新しい"記録"にかきかえられたのよ……!!」
「え……」
「……指針が上を向いているなら、"空島"に"記録"を奪われたという事……!!」
ロビンのその言葉に、クルーは一瞬言葉を失う。
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