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広い世界の夢物語


と、そこにロビンが階段を上がって声を掛けてくる。

「……………いいわね……いつもこんなに賑やか?」

「……………ああ、こんなもんだ」

「そ」

フフッ、と笑いながら頷いたロビンにゾロは警戒心も露な顔で睨み付けていたが、マルロスは少し不思議そうに見ていた。
楽しげに笑うその笑みが、妙に嬉しそうで。
何がそんなに嬉しいのか、マルロスは首を傾げる。

「航海士さん、ところで……"記録"は大丈夫?」

「西北西にまっすぐ、平気よロビン姉さん!」

態度からして、ロビンに宝石を貰っただろうナミの声に、おやつを要求するルフィの声。
手摺にぶら下がり、次の島では雪が降るかなと期待するルフィに、ロビンはアラバスタからのログを辿ると次は"秋島"よ、と教えてやる。
秋も好きだとはしゃぐルフィとは対照的に、いつも通りに黙々とトレーニングをしていたゾロが、不意に何かが降ってきたことに気付く。
コツ…コツ…と落ちてくる何かに、雨かと空を仰いだ時。
それはパラパラと大量に降り出して、雨じゃなくあられかと思った矢先、マルロスの優れた目が驚くものを見つける。

「船が降ってきます!!」

「え?」

それは、巨大なガレオン船。



『――――人が空想できる全ての出来事は、起こりうる現実である――物理学者ウイリー=ガロン』



 

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あきゅろす。
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